BORN AGAIN Recordings
'83年6月26日他


 「LIVE EVIL」制作途中でRonnie James DioとVinny Appiceが脱退、DIO結成へと向かいます。残ったTony IommiとGeezer Butlerは、'83年2月にマネージメントの提案に乗ってIan Gillanと会合を持ち、酔っ払った勢い(笑)で加入が決定します。ついでにBill Wardも復帰して6月には新作「BORN AGAIN」のレコーディングを行います。

MEMBER
GUITAR: Tony Iommi
VOCAL: Ian Gillan
BASS: Geezer Butler
DRUMS: Bill Ward
ADDITIONAL KEYBOARD: Geoff Nicholls

STUDIO ROUGH MIX SOURCE 1 (RECORDING SPEED Ver)

1. Hot Line
2. Keep It Warm
3. The Fallen ←ポイント!
4. Digital Bitch
5. Stonehenge (Extended length)
6. Trashed (Short length & No vocals after solo)
7. Zero the Hero (Extended length & Different lyrics, No vocals after solo)
8. Born Again
9. Disturbing the Priest (with Guitar intro)

 The Dark(Zero the HeroのイントロS.E.)を除く「BORN AGAIN」全曲+未発表曲The Fallenのラフミックスブート。「UNMIXED DEMO」と銘打たれていますが、仮ミックスされており、オフィシャルと同じテイクも多いようです。音は極めてクリアで、微細なノイズ、歪みも皆無ではないですが、いわゆるブートレベルとはほど遠い凄まじいサウンドです。
 もちろんオフィシャルのコピーなどではなく、Hot LineのギターやZero the Heroの歌詞、Disturbing the Priestのイントロ等々、多くの曲で明らかな違いがあります。最大のポイントは未発表曲The Fallenで、プロダクションこそラフなものの、楽曲としては完成されたアップテンポナンバー。かなり以前から存在だけが知られていただけに“フリーク待望の1曲”でした。Ian Gillanが「知らないうちにミックスが変えられた。自宅にあるデモの方がずっと良い」と言っていたのはこの音源のことでしょうか?

 また、ほとんどの曲がオフィシャルよりもピッチが高いためにミスブートと思われることもあるようですが、どうやらこのチューニングで録音され、その後に下げられたようです。これはどの曲も同じチューニングながらDisturbing the Priestだけがオフィシャルと変わらないピッチなことからもうかがえます。つまり、バンドが奏でるままのサウンドが聴けるわけですね! この件に関しては船橋所属さんの [Blues For Blood Sports]に世界的にも貴重な検証記事がありますので、ぜひご覧になってください。

 通常デモブートというと完成度がやたら低かったり、逆に完成版との違いがよく分からなかったりと、歴史的価値はあっても何度も聴くほど面白い物ではありません。ですが、このCDはThe Fallenに加え、スタジオライヴかのようなラフなバランスの生っぽさ、オフィシャルよりも自然なピッチ等々、繰り返し聴いても普通に楽しめる、資料的にも娯楽的にも極めて価値の高い逸品ですね。

STUDIO ROUGH MIX SOURCE 2 (PROCESSED SPEED Ver)

1. Hot Line
2. Keep It Warm
3. The Fallen ←ポイント!
4. Digital Bitch
5. Stonehenge
6. Trashed
7. Zero the Hero
8. Born Again
9. Disturbing the Priest

  • BOOTLEG CD「BORN IN THE STUDIO」
 上記デモブートと同一音源ながらオフィシャル「BORN AGAIN」に合わせてピッチが調整されたCD。スピードそのものを落としています。大半の曲で半音下げられていますが、元々オフィシャルに近いDisturbing the Priestはほとんど違いがありません。トラック分けの位置も上記ブートとほぼ同じで、ブランクが2.1秒で揃えられていることからも上記ブートをトラック別に調整したと推察されます。オフィシャルの制作過程で下げた音源ではないので資料的価値はないですね。
 ピッチの高いデモをオフィシャルに合わせてみたい気持ちも分からなくはないんですが、実際に聴くと慣れ親しんだ音に近くなっただけ面白味が半減。TrashedやBorn Againではむしろ違和感が増したのが不思議(笑)でした。オフィシャルでは下げるにあたって違和感を減らすような音でもダビングしたんでしょうか?
 ただ、The Fallenの半音下げ“疑似オフィシャルヴァージョン”はなかなか興味深くもあります。Disturbing the Priestの事を考えると、The Fallenも下げられるとは限らないんですけどね。

The other STUDIO SOURCES (EDIT VERSIONS)
  • OFFICIAL SINGLE「TRASHED」
    Trashed Stonehenge Zero the Hero
    OFFICIAL
    ALBUM
    4:14 1:58 7:31
    UNMIXED
    DEMOS
    3:35 4:41 8:44
    7" SINGLE 3:52 4:52 ×
    12" SINGLE 3:56 × 3:58
    18〜22秒短いTrashedのエディットヴァージョンをメインにしたアナログシングル3種。同尺モノラルのTrashed、3分33秒も短い大胆エディットのZero the Hero、2分54秒長いStonehengeが同時収録。長尺編集って珍しいですよね。上記デモブートと同じなのかな? 全部未聴。
    7" US PROMO SINGLE: Trashed (edit mono) / Trashed (edit stereo)
    7" SINGLE: Trashed (edit) / STONEHENGE (edit)
    12" US PROMO SINGLE: Trashed (edit) / Zero the Hero (edit)
※この他、GeezerがDeath Warmed Overなるタイトルに言及したことがあるそうですが、ただのワーキングタイトルの可能性もあるようです。

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