LOCK UP THE WOLVES Tour
'90年5月16日〜10月7日


MEMBER
VOCAL: Ronnie James Dio
GUITAR: Rowan Robertson
BASS: Teddy Cook
DRUMS: Simon Wright
KEYBOARD: Jens Johansson
 
 マジカル・ムード全開の「DREAM EVIL」のセールスダウンがよほどショックだったのか、以降ファンタジー色から遠ざかっていくRonnie。ここでメンバーも一新の大改革を断行します。カンタンにかいつまむと、ギターにRowan Robertsonを迎えて曲作りしつつ、Bain→Teddy Cook、Schnell→Jens Johanssonと交替。そしてレコーディング中にVinny→Simon Wrightの流れです。
 メンバー全とっかえだけに従来の「バンドDIO」の個性は大きく減退、特にVinny Appiceの突撃フィルがないだけで(良くも悪くも)普通のバンドっぽい。まぁ「ソロシンガーのバック」と割り切ってしまえば、新たなアンサンブルは堅固で力強く、演奏力だけなら長い歴史の中でも「最強のDIO」かも知れません。そんな中で新たな魅力として輝きを見せたのが、アルバムで存在感のなかったJens Johanssonだったのは皮肉ですね(苦笑)。ちなみにロゴは昔に戻った……と思いきや、1st〜3rdとは微妙に違う新しいデザイン。「O」に特徴があり「STRANGE HIGHWAYS」「MAGICA」もこれがベースになってます(その他は1stのロゴがベース)。
 さておき、公式ライヴ作品もなく“ここだけのメンバー”“ここだけの曲”に溢れた「特別編のDIO」。実にブートレッグの美味しそうなツアーなんですが、音源事情はかな〜りしょっぱい。「完璧」な録音までは望まないにしても、そもそも3日分しか見あたらないってのは……。

BOOTLEG CD-R「LOCK UP THE EVIL」(AUD録音?)
'90年9月22日STARLIGHT BOWL, SAN DIEGO, CA
DISC 1

1. Intro. 2. Wild One 3. Children of the Sea 4. Man on the Silver Mountain 5. Tarot Woman (incl. J. Johansson Solo) 6. Stargazer 7. Long Live Rock'n'Roll 8. Born on the Sun 9. Stand up and Shout 10. Why are They Watching Me (incl. R. Robertson Solo)
DISC 2
1. Don't Talk to Strangers 2. Lock up the Wolves 3. Hey Angel 4. The Last in Line 5. Heaven and Hell〜The Last in Line 6. Rainbow in the Dark 7. Egypt (The Chains are On) 8. Holy Diver 9. We Rock

 ストリートロック風にイメージチェンジしたジャケが微笑ましいブートレッグ。この時期の狙いを端的に表したショットですね。裏ジャケを見ると誇らしげに「COMPLETE STEREO SOUDBOARD RECORDING」とありますが、これはAUD録音だと思います。確かに各パートとも聴き取れるし、歓声も邪魔にはなりませんが、全体的に距離感がある。とは言え、良く録れてる事には違いなく、録音法よりもむしろ全編に被るキツめのヒスノイズやピッチの方が気になりますね。
 しかしそんなことはどうでもよく、貴重なツアーのライヴ全容が聴けるのはそれだけで十二分にありがたい。メンバーもさることながら、二度とは聴けないであろう「LOCK UP THE WOLVES」からの新曲の数々がド級に貴重。スタジオ作では存在感ゼロだったキーボードもちゃんと乗り、新曲が隠れ持っていた“DIOらしいドラマ性”が引き出されてます。そしてオープニングを飾るWild Oneの速いこと! Stand up and Shoutも速い! スラッシュのよ〜に速い! 早回しかと思うほど速い!(笑


BOOTLEG CD-R「TAROT WOMAN」
'90年10月2日CIVIC CENTER, ATLANTA, GEORGIA

1. The Mob Rules 2. Children of the Sea 3. Man on the Silver Mountain 4. Tarot Woman〜J. Johansson Solo 5. Stargazer 6. Long Live Rock'n'Roll 7. Stand up and Shout 8. Don't Talk to Strangers 9. The Last in Line 10. Heaven and Hell 11. Rainbow in the Dark 12. Holy Diver 13. Lock up the Wolves 14. We Rock
 こちらはSBDらしい音のSBDブート(笑)。ミックスやノイズの入り方から放送物のような気がしますが、確証はありません。このツアーは3枚しか知りませんが、ベストサウンドですね。とは言っても物凄く良い音というわけでもなく、少々こもり気味で普通なら今いちレベルです。
 それよりなにより曲数の少なさ、特に新曲がLock up the Wolvesだけなのが最大の欠点。「LOCK UP THE EVIL」にないThe Mob Rulesは美味しいですが、「ここだけの曲」はこのツアーの大事なポイント、聴けない事には始まらない!

BOOTLEG CD-R「THE LAST IN DALLAS」
'90年10月7日BRONCO BOWL, DALLAS, TEXAS

1. Intro. 2. Lock up the Wolves 3. Don't Talk to Strangers 4. Hey Angel 5. The Last in Line〜Heaven and Hell〜The Last in Line 6. Rainbow in the Dark 7. Egypt (The Chains are On)〜Holy Diver 8. We Rock
 ツアー最終公演を収めたSBDブートレッグ。この後、RonnieはBLACK SABBATH復帰へと進むためDIOは解散。デビューコンサートから7年2ヶ月と14日後のこの日が「DIO最後のステージ」でした(3年後に再結成しますけどね)。
 記念すべきラストコンサートをラインで聴けるわけですが、曲数が少ないですし、全編に渡ってヒスノイズ、スクラッチノイズがあって音質もあまりよろしくない。ギターが比較的聴きやすく、Robertsonのプレイが確認できるのが長所かな。ところでDon't Talk to Strangersのキメで「Oh, oh, the last in line !!!」と叫んでるのは誰だ!?

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