SAINTS & SINNERS Tour
'82年10月17日〜'83年9月6日


MEMBER
VOCAL: David Coverdale
GUITAR: Micky Moody
GUITAR: Mel Galley
BASS: Colin Hodgkinson
DRUMS: Cozy Powell
KEYBOARD: Jon Lord
 
 ビジネスと人間関係と私生活の諸々で活動停止したWHITESNAKEはCoverdaleとCozy Powellの合流をキッカケに再建が始まります。Michael SchenkerやGary Mooreと組む可能性を探ったり、Tony Iommiに誘われたりもしましたが、結果としてメンバー半分の入れ替えに落ち着きました。
 新加入のMel Galleyは結成当時にCoverdale&Moodyが誰よりも先に誘った人材ですし、再建の相棒CozyはPaiceを差しおいてでも欲しかったドラマー。ただの新メンバーではなく、最初からあった別の可能性で組み直した「もう1つのClassic SNAKE」とも言える顔ぶれです。
 そのCozyと続投のLordが入れたがったColin Hodgkinsonだけは人脈的に少々ズレてますが、それでもTRAMLINEの2ndアルバム('69年)やBACKDOORのReadingフェス('76年)でMoodyと共演しており、無名時代のCoverdaleともRIVER'S INVITATIONで一緒だった可能性が高い(状況証拠はそろってますが「一緒だった」というズバリ証言が見つからない)。意外と意外ではない人選だったようです。

 さておきバンドサウンドはよりハード&タフに変化しつつも“ブリティッシュ・ロックの旨味”“WHITESNAKEらしいブルーズ”を聴かせるアンサンブルは健在。日本公演では奇妙なミックスのせいか不評だったようですが、Classic SNAKEのベスト選曲セットをパワフルに染め上げたライヴ自体は強力そのもの。音源としてもハンパじゃなくハイクオリティなライン物に恵まれたツアーなのですが、正しくバンドの真価を伝えているのはLudwigshafen公演だけでしょうね。


BOOTLEG CD「PRODUCTION REHEARSALS」
DISC 1 STUDIO REHEARSAL FOR WORLD TOUR 1983
'82年11月LONDON

1. Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing (cut in) 4. Don't Break My Heart Again 5. Here I Go Again 6. Lovehunter incl. M. Moody solo & C. Hodgkinson solo 7. Crying in the Rain 8. J. Lord solo#1 9. J. Lord solo#2 10. C. Powell solo feat. 633 Squadron & 1812 Overture 11. Ain't No Love in the Heart of the City 12. Fool for Your Loving
 ツアーリハーサルをライン直録りで収録したブートレッグ。MCやメンバー紹介まで入る本番さながらの通しリハですが、Ready an' Willingにカットがあり、アンコール分はありません。ウルトラクリアで耳元で炸裂するようなサウンドはいかにもPA直結って感じです。本番さながらではあっても本番ではないので流れを確認するような堅実さが目立ち、音数を省くラフさもちらほら。コンビネーションもまだまだこなれていません。
 “熱い名演のライヴ盤”を期待するとガッカリしますが、現場監督を務めるCoverdaleなど、バンド運営の裏側が垣間見える所に真骨頂がありますね。「あくまでリハはリハ」さえ頭に入れておけば、細かい事ヌキに何度も聴けるほど音質がよく演奏もそれなり。資料性と聴き応えを両立した面白い音源です。DISC 2は「SLIDE IT IN」のデモが5曲。こちらは後述します。

BOOTLEG CD「BUDOKAN 1983 MONITOR MIX DEFINITIVE EDITION」
'83年2月22日日本武道館
DISC 1

1. (cut in) Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing 4. Don't Break My Heart Again 5. Here I Go Again 6. Lovehunter incl. M. Moody solo & C. Hodgkinson solo
DISC 2
1. Crying in the Rain incl. Mel Galley Guitar Solo (cut out) 2. (cut in) Soldier of Fortune 3. J. Lord solo 4. C. Powell solo feat. 633 Squadron & 1812 Overture 5. Ain't No Love in the Heart of the City 6. Fool for Your Loving 7. Thank You Audience 8. Wine, Women an' song 9. We Wish You Well
 日本ツアー終盤の武道館公演を収めたSBDブートです。例によって?Walking in the Shadow of the Bluesが途中からでGalleyのソロでも途中カットがあります。これまた強烈極まる超クリアな耳元サウンドで、バキバキベースもよ〜っく聞こえ、左右に吹っ飛ぶドラムのステレオ感も凄まじい。「オフィシャル級」どころか「オフィシャル以上」のスーパーSBDですね。こんな音のCDがあるってだけでも聴く価値があるかも知れません。
 が、ミックスに妙なクセがありまして、リズム隊やヴォーカルばかりが前に出てリズムギターやキーボードが異様に小さい。曲のイントロやソロではデカくなって普通に聞こえるので、これはわざとですね。トラブルやミスじゃない。それとも“モニターミックス”ってモノがこういうもんなんでしょうか。
 さておき、これでは本来のアンサンブルが全然伝わってきませんし、エフェクトがやたらと強調されてるのも気持ち悪い。先に発掘された「BUDOKAN 1983 MONITOR MIX(下記)」をリマスターしたらしく、低音のバランスはだいぶ普通っぽく聴きやすくなっていますが、やはりミックスまでは直せるわけもなく“自然なライヴ盤”というわけにはいきませんでしたね。
 逆に言えばPowell&Hodgkinsonのリズム隊を堪能するには最高の音源でして、私はコレでHodgkinsonに惚れました。Cozyと組んでもかき消されるどころか強烈な存在感を放ち、2人がかりで生み出す硬く弾力のあるグルーヴは個性的でカッコイイ。他ではなかなかお目にかかれない強力なリズムセクションだと思いますよ。

BOOTLEG CD-R「BUDOKAN 1983 MONITOR MIX」
'83年2月22日日本武道館
DISC 1 "COZY MIX"

1. (cut in) Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing 4. Don't Break My Heart Again 5. Here I Go Again 6. Lovehunter incl. M. Moody solo & C. Hodgkinson solo 1. Crying in the Rain incl. Mel Galley Guitar Solo (cut out) 2. (cut in) Soldier of Fortune 3. J. Lord solo 4. C. Powell solo feat. 633 Squadron & 1812 Overture 5. Ain't No Love in the Heart of the City 6. Fool for Your Loving
DISC 2 "SNAKE MIX"
1. (cut in) Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing 4. Don't Break My Heart Again 5. Here I Go Again 6. Lovehunter incl. M. Moody solo & C. Hodgkinson solo
DISC 3 "SNAKE MIX"
1. Crying in the Rain incl. Mel Galley Guitar Solo (cut out) 2. (cut in) Soldier of Fortune 3. J. Lord solo 4. C. Powell solo feat. 633 Squadron & 1812 Overture 5. Ain't No Love in the Heart of the City 6. Fool for Your Loving 7. Thank You Audience 8. Wine, Women an' song 9. We Wish You Well
 上記「DEFINITIVE EDITION」の元音源となる3枚組です。"COZY MIX"と題されたDISC 1はアンコール部分がカットされていますが、"SNAKE MIX"と題されたDISC 2〜3は「DEFINITIVE EDITION」と同じ長さです。
 「DEFINITIVE EDITION」ではある程度聴きやすくなっていましたが、こちらのバランスは明らかに不自然。恐らく原音の"COZY MIX"では低音が(ないわけじゃないものの)スカスカした軽い音。なんかパタパタしてるんですよね。一方の"SNAKE MIX"では"COZY MIX"の低音を強調したら全体が埋もれてしまった、といった感じ。ステレオ感に酔いそうなほどの超クリアなスーパーSBDではあるんですけどねぇ(苦笑)。もし現場の出力音もコレだとしたら、Jon Lordの言う「3度目の日本だけど、文句なしに一番の出来」が勿体ない……


AUD録音で探る“現場の音”
'83年2月23日日本武道館/「NIGHT OF THE SINNER」(AUD録音)
 ……と言うわけで、現場の音を確かめるべくAUD音源も聴いてみました。同じ日ではありませんが、翌日の同じ武道館を上等なAUDで収めたフルセットブートです。前日よりキーボードが良くなっており、AUD特有の反響音で楽器やステレオの分離が軽減されているのでだいぶ普通に聞こえます。ライヴ盤としてはスーパーSBDの前日よりコチラの方が断然気持ちいい。
 ただ、ギターがバッキングにまわると……やはり壊滅的。“ここぞ!”の爆発力もスカされ、曲によってはキーボードバンドかのよう。これじゃあ不評なのも当たり前ですよ。武道館以外の日本公演は聴いてないので良かった可能性もありますが、確かめる気には……(苦笑
'82年12月15日NEWCASTLE/「BITES BACK IN THE U.K.」(AUD録音)
'83年8月20日CASTLE DONINGTON/「FULL!! MONSTERS OF ROCK 1983」(AUD録音)

 では、日本以外ではどうだったんでしょう? ツアー初期や最後期のAUDブートも聴いてみました。
 まずはツアー開始から4公演目のNewcastle公演(画像左)のAUDブート「BITES BACK IN THE U.K.」。ミックスは……う〜ん、マトモだ(笑)。歌が入ってもギターもキーボードもちゃんと聞こえる。このツアーのAUDはあまり数を聴いていませんが、このブートはかなり上質な音質でバランスも良いフルセット。バンドの通常ライヴを知る上でも貴重なタイトルだと思いますよ。
 次は武道館から半年後、「SLIDE IT IN」製作中に出演したMONSTERS OF ROCKフェス(画像右)で、Moody脱退まで残り8公演という日程のステージです。後述する公式VHSでは編集されていますが、これはその完全版AUD録音。野外だけあって少々遠いサウンドですが、そんな悪条件の録音でも歌のバックにギターがちゃんと聞こえますねぇ……。

 なんだ、結局日本以外はマトモだったんですね。つまりは日本公演のオペレーターがアホってことなんでしょうか。ヘンチクリンなミックスを聴かされた日本のファン、せっかくの熱演に泥を塗られたバンドの面々には心から同情します。


'82年12月〜'83年11月のスケジュール
'82年12月10日
〜'83年1月31日
欧州ツアー 29公演
2月7〜22日 日本ツアー 10公演
3月19日 Ludwigshafen公演をTV収録
4月〜5月 「SLIDE IT IN」の録音
6月 「SLIDE IT IN」のヴォーカル入れ
8月14、16日 フィンランドと英国でライヴ 2公演
20日 Monsters Of Rockにトリで出演
24日〜9月6日 欧州ツアー 7公演
10月〜11月 「SLIDE IT IN」の仕上げ
 さて、日本公演で一旦ツアーを終了したWHITESNAKEは新作「SLIDE IT IN」製作のためにドイツに渡ります。ここで'80年の「COME AN' GET IT」制作時と似たパターンが見られます。スタジオ入りの直前に1回だけスペシャルギグをこなすのですが、これがこの時期を代表する名演。しかもプロ収録され、「LIVE...IN THE HEART OF THE CITY」と同じように今日でもハイクオリティで楽しむことができるのです。
 また、アルバム製作を一時切り上げて夏の英国フェスティバル('80年はReading Festival、'83年はMonsters Of Rock)にトリで出演し、これまた同じくプロ収録。さらには4ヶ月後に作業を再開して仕上げる点、その前にツアーをする点でも似ていますね。

BOOTLEG DVD-R「GERMANY 1983」
'83年3月19日LUDWIGSHAFEN

1. Intro. 2. Walking in the Shadow of the Blues 3. Rough an' Ready 4. Ready an' Willing 5. Don't Break My Heart Again 6. Here I Go Again 7. Lovehunter 8. M. Moody & C. Hodgkinson solo 9. M. Moody solo 10. Lovehunter (reprise) 11. Crying in the Rain 12. M. Galley solo 13. Crying in the Rain (reprise) 14. Soldier of Fortune 15. J. Lord solo 16. C. Powell solo feat. 633 Squadron & 1812 Overture 17. Ain't No Love in the Heart of the City 18. Fool for Your Loving 19. Thank You Audience 20. Wine, Women an' Song 21. We Wish You Well

 そのスペシャルギグを収めた、バランス&ミックス、カメラワークまでもが素晴らしい完全収録のプロショット。近年大幅にアップグレードされました。スモークにライトが滲む画面は“公式級”と断言するのに迷いますが、ここまでのWHITESNAKEでは間違いなく最上級。バンド本来のサウンドを心ゆくまで満喫できます。
 なによりも、肝心要のライヴ内容が素晴らしいのが最大のポイント。バンドの調子は上々でガッチリとした一体感があり、Cozy&Hodgkinsonを中心にドライヴするアンサンブルがとんでもなくカッコイイ! 彼らの参加には賛否があったそうですが、私には違和感なく「この音は白蛇だ!」と説得(笑)されました。633 Squadron付きのドラムソロや、“Moodyの良き相棒”な雰囲気を醸すHodgkinsonのカントリー調弾き語りソロがマルチカメラで観れるのも極めて貴重です。
 GalleyとMoodyの相性も文句ナシ。後年John Sykesが爆発するCrying in the Rainではソロがダサく聞こえるかも知れませんが、私にはこのダサさこそが白蛇(笑)。リフやバッキングはエネルギッシュだし、ちょっとしたオブリにもダシが効いていて最高! このツアーの他音源もそれぞれに高品質ですがコレは別格。正直な話、私が「もう1つのClassic SNAKE」とまで言うのはこのライヴを聴けばこそ。これぞ名演! これぞ白蛇!

BOOTLEG DVD-R「LIVE IN GERMANY 1983 DEFINITIVE EDITION」
 「SNAKE IN THE GROSS」「GERMANY 1983」
'83年3月19日LUDWIGSHAFEN

1. Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing 4. Don't Break My Heart Again 5. Here I Go Again 6. Lovehunter (Incl. M. Moody & C. Hodgkinson solo) 7. Crying in the Rain (Incl. M. Galley solo, Soldier of Fortune) 8. J. Lord solo 9. C. Powell solo 10. Ain't No Love in the Heart of the City 11. Fool for Your Loving 12. Thank You Blues 13. Wine, Women an' Song 14. We Wish You Well
 上記「GERMANY 1983」と同内容映像の別タイトルを3種類。古くからの定番ですし、DVD時代になってからも数度アップグレードされてきた関係上、他にもあると思いますが、私が観たのはこれだけ。それぞれに画質・音質が違ったりしますので注意が必要です。

 まずは画像左の「LIVE IN GERMANY 1983 DEFINITIVE EDITION」。上記「GERMANY 1983」とほぼ同時期に発掘され、画質もほぼ同じながら音質は明らかに異なります。比べるとグッと近くなって音の輪郭がハッキリと分かるのですが、反面、音に広がりがなく詰まった感じ。最初は「お、イイね」と思ったんですけど、数曲でちょっと気になってきました。ただし、これはあくまで好みのレベルで、どちらがベストか悩むところ。私は上記DVDですが知人はこっちの方が好きだそう。オマケに'84年4月16日ストックホルムのTV番組が4曲入ってますが、それについてはコチラ
 画像中央の「SNAKE IN THE GROSS」も最近のタイトルでして、画質もほとんど同じ。ただ音質は「LIVE IN GERMANY 1983 D.E.」に近い感じなものの、比べると音圧が低く迫力が出てません。ここまでの3種類の中ではワンランク下ですね。
 最後は画像右の「GERMANY 1983」(ややこしいのぉ…)。Cozy所有のテープから起こされたそうですが、一昔前のタイトルなのでザラついた画面、白線、ノイズ……画質・音質とも明らかに落ちます。まぁ、これでも発掘された当初は“やっと観れるレベルになった!”と大喜びしたんですけどね(笑)。頭にCoverdale、Cozyのインタビュー、Here I Go Againのプロモも入ってますので念のため。

BOOTLEG CD「LOADED GUN」
'83年3月19日LUDWIGSHAFEN
DISC 1

1. Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing 4. Don't Break My Heart Again 5. Here I Go Again 6. Lovehunter (Incl. C. Hodgkinson solo〜M. Moody solo)
DISC 2
1. Crying in the Rain (Incl. M. Galley solo) 2. Soldier of Fortune 3. J. Lord solo 4. C. Powell solo feat. 633 Squadron & 1812 Overture 5. Ain't No Love in the Heart of the City 6. Fool for Your Loving 7. Thank You Audience 8. Wine, Women an' Song 9. We Wish You Well

 上記DVDと同じライヴの音だけCD。“音だけ”と侮るなかれ、これはどのDVDよりも格段に音が良い! そもそもDVDからして「公式級」「'80年代前半のベスト」と雑誌やコレクターサイトから絶賛されてきたわけですが、このCDはさらにクリアでステレオ感も各楽器の分離も鮮やか(DVDはモノラル)。もちろんミックス/バランスも完璧でノイズもほとんどなく、発掘物が珍しくない昨今ならこのまんま公式リリースできそうです。音質ばかりかステレオということは、TV放送とはソース自体が違う可能性もありますね。
 確かにDVDも見逃すには惜しい傑作映像ですが、それでもなお私はこのCDをこそ強く強く推したい。美麗なプロショットの画ですら邪魔に思えるほどの説得力が音に宿ってるんですよ。「スタジオ名盤の製作直前」という充実したバンドのポテンシャルがよく現れており、まさに“'83年版の「LIVE...IN THE HEART OF THE CITY」”と言っておかしくないクオリティ。いや、完全収録を考えればそれ以上。もうね、「白蛇No.1のライヴ盤」と断言しちゃおうかな?
 ともあれ、このラインナップのスタジオ編「SLIDE IT IN (UK Mix)」に対する“ステージ編”として、併せて聴き続けていきたい逸品中の逸品。ホント、凄いんだから。いやマジで。

BOOTLEG CD「REPTILE KISS」
'83年3月19日LUDWIGSHAFEN

1. Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing 4. Don't Break My Heart Again 5. Here I Go Again 6. Crying in the Rain 7. Soldier of Fortune 8. J. Lord solo 9. C. Powell solo 10. Ain't No Love in the Heart of the City 11. Fool for Your Loving 12. Thank You Audience 13. Wine, Women an' Song 14. We Wish You Well
 これも同公演の音だけCD。「LOADED GUN」に肉薄するほどの高音質ですが、Lovehunterがカットされている1枚物。思わず聴き逃すほどなんですが、よく聴くとSoldier of Fortuneも短く編集されています(DVDや「LOADED GUN」はノーカット)。「1枚にまとまっている」と言うこともできるので、手軽に聴きたいときは今でも重宝してたりします。それにしても、このライヴの最後に聴くWe Wish You Wellはまた一段と格別ですねぇ……しみじみ。

BOOTLEG CD「GERMANY 1983」
'83年3月19日LUDWIGSHAFEN

1. Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing 4. Don't Break My Heart Again 5. Here I Go Again 6. Lovehunter (Incl. M. Moody solo〜C. Hodgkinson solo) 7. Medley: Crying in the Rain〜Soldier of Fortune (Incl. M. Galley solo) 8. J. Lord solo 9. Ain't No Love in the Heart of the City 10. Fool for Your Loving 11. Medley: Thank You Audience〜Wine, Women an' Song
 同公演(クレジットにある3月3日はミス)の音だけCDをもう1枚。タイトルがまたもや「GERMANY 1983」(苦笑)です。こちらはドラムソロとWe Wish You Wellがカットされた1枚物。奇妙なのはSoldier of Fortuneで「REPTILE KISS」と同じように短い事。他のカットはCD1枚に収めるためだと思いますが、こんな微妙で難しい編集したって意味ないでしょうし……放送枠の都合だったのかな?
 やはりDVDより薄皮一枚剥いたようなクリアさは素晴らしいんですが、サーッというヒスノイズが目立ちます。長年愛した1枚ではありますが、「LOADED GUN」に交替ですね。


「SLIDE IT IN」DEMO BOOTLEG CD
「PRODUCTION REHEARSALS」DISC 2
BACKING TRACKS

1. Spit It Out 2. Give Me More Time 3. Slide It In 4. Standing in the Shadow 5. Slow an' Easy
「ROCK IN RIO '85」
WORKING VERSION

13. All or Nothing 14. Hungry for Love 15. Split It Out 16. Slide It In

 さて、ほどなく「SLIDE IT IN」製作に入ったWHITESNAKE。ここでも「COME AN' GET IT」と同じようにデモを聴くことができます。
 BACKING TRACKS(画像左)はドラム、ベース、ギター、キーボードのリフやリズムトラックだけが収録され、リードやソロがない段階のカラオケ音源です。卓直結と思われるサウンドは公式にも負けないクリアそのもの。こうしてリズムパートだけで聴いてみると、この時点で既に「SLIDE IT IN」の躍動感がしっかりありますね。このツアーでも聴ける独特のグルーヴ。私はNeil Murray個人のファンでもありますし、後のUSリミックスで差し替えられたベースも悪くないとは思いますが、ど〜も躍動感が薄くなってしまった。やはりリズム隊の差し替えは無理があるんでしょうかね。それともCozy&NeilのコンビネーションはSABBATHにこそ似合うってことかな?(笑
 一方、「ROCK IN RIO '85」のボーナス収録されたWORKING VERSION(画像右)は作業も進んで仮歌やコーラスも入ったデモ。ソロはまだですね。音質は少々こもり気味。


OFFICIAL VHS/LD「WHITESNAKE LIVE!」
'83年8月20日CASTLE DONINGTON

1. Walking in the Shadow of the Blues 2. Rough an' Ready 3. Ready an' Willing 4. Guilty of Love 5. Here I Go Again 6. Lovehunter (incl. M. Moody solo) 7. Mistreated (Incl. M. Galley solo) 8. Soldier Of Fortune 9. Ain't No Love in the Heart of the City 10. Fool for Your Loving (We Wish You Well)

 「SLIDE IT IN」製作を一時中断し、Monsters Of Rockで初トリを務めたWHITESNAKE。'80年におけるReading Festivalに相当するライヴですね(余談ですが、それぞれ前回にあたるReading '79、Monsters Of Rock '81での出演順は同じ「トリ前」)。ちなみにCoverdaleはこのフェスにDIOを招待しています。>> HOLY DIVER Tourへ
 その時の模様を収めた公式ビデオで、さすがオフィシャルの画質・音質ながらMCなどで画面と音声がズレることもあり、オーバーダブされてる可能性もありますね。セットは出来たての新曲Guilty of LoveとMistreatedの復活が最大のポイントで、Don't Break My Heart Again、Crying in the Rainと差し替えた形。キーボードソロ、アンコールのThank You Audience〜Wine, Women an' Songがカットされ、ヘリを飛ばしたというCozy史上もっとも派手なドラムソロも未収録なのは残念至極……と思っていましたが、実際観たら思わず納得。>> COZY POWELL's Drums Solo特集へ
 有名公式映像だけに小さく載せましたが、普通以上のさすがのショウです。それでもやっぱり「GERMANY 1983」が一枚上手かな。取りたてて悪い所もないんですが、あの凄まじい一体感やド迫力には届かないんですよね。


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NORTH WINDS/SNAKEBITE Tour / TROUBLE Tour /
LOVEHUNTER Tour / READY AN' WILLING Tour / COME AN' GET IT Tour / SAINTS & SINNERS Tour /
SLIDE IT IN Tour (Part 1 / 2 / 3) / WHITESNAKE '87-90 /
WHITESNAKE '94-97 / WHITESNAKE 2003-2009

MOODY/MARSDEN, THE SNAKES, COMPANY OF SNAKES, M3


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